新築おめでとうございます!
新築おめでとうございます。現状の段階はどの段階でしょうか。新築を建てることが決まった、土地が決まった、地鎮祭が終わって着工し出した、棟上げが終わっている、足場が外れた、お引き渡しまであと少し。その他にも、家の契約のために外構工事の費用を知る必要が出てきた、建築会社から出てきた外構の提案と他の会社からの提案を比べたい、建築会社の紹介先ではなく自分たちで探した外構屋さんでプロの意見をもらいながら計画したい。など様々な状況がそれぞれあるかと思います。今回は、新築外構の考え方やアドバイスをしていけたらと思います。
①お庭と家の関係性
私たちが考えるお庭の存在はやはり、皆さんが考えるよりも想いが強いと思います。【家】と【庭】を足すと【家庭】という言葉が出来上がります。この言葉から、家庭には家ももちろん必要ですが、お庭も重要だと伝えてくれているのだとわかります。例えば、皆さんはハウスメーカーさんをまわられましたか。展示場などに行かれましたか。その際に玄関よりも手前側、アプローチやお庭などは工事してありましたか。きっと素敵にその部分も演出してあったのではないでしょうか。注文住宅にしろ、建売でも、新築の場合は道路から見た見た目も気にされますよね。色がどうか、形が好みに合っているのか。間取りが一番重要かもしれませんが、外壁も注文住宅であれば色を決めたり、素材を決めたり、シリーズを決めたりされたはずです。その見た目をさらに良く魅せるのが外構、お庭なのです。CMなどを見ていても植物があったり、ライティングがあったり、華やかだったり、モダンでかっこよかったりするためにいろいろなデザイン設計がされています。実際に住む家の外構はおしゃれな方が、かっこいい方がいいと思いませんか。
家の中の間取りをこだわっても家の中に入らないとその素敵さは伝わりません。でも外構も素敵だと、きっとこの家は家の中も素敵なのではないかと想像を掻き立てられるものです。人は目から得る情報が83%を占めると言います。つまり家づくりのPOINTは見た目なのです。裸の王様にならないように外構も家と調和を持って計画設計していくことを強くお勧めします。
②何から考えたらいいの?
お庭造りと言っても、新築外構の場合は、一次外構と呼ばれる家を建てる前にしておかないといけない工事というものがあります。一次外構、造成工事と呼ばれるものです。隣地境界がはっきりしていなくてブロックがない場合や、先にやっておかないと家を建築すること自体が出来ない場合などがあるからです。一次外構があれば必然的に二次外構と言われる家が建った後の工事もあります。一次外構が必要なかったり、土地を買った際にもうやってある場合もあるので、その場合は二次外構とは表現せずに新築外構工事と言ったりします。
そして、お庭造りの依頼先やプランの決定についてのタイミングですが、状況にこれまた応じて変わってくるのです。もし、外構工事も住宅ローンに含んで考えている場合は、見積なども必要になってくる場合があり、急がないといけません。ハウスメーカーが概算で予算組みしてくれている場合もありますが、その時は、ハウスメーカーの下請けで工事をしないとけないのか、外部に依頼を出しても大丈夫なのかを確認しておきましょう。稀に、下請け業者や提携している外構業者に依頼しないとローンの融通がきけないという場合があるようです。自己資金で外構をお考えの方は、正直タイミングは足場が外れてからでも遅くはありません。配管の位置が明確化されエクステリア商品(カーポートやテラス、ウッドデッキなど)や、門周り、アプローチを設計する際にマスの蓋(汚水、雨水の配管のつなぎ部分や、曲がる部分などに設置されている点検や掃除などに使うフタ)がデザイン的に残念な位置に来ないか、そもそも設置できないということは起きないかなどが確実に確認することが出来ます。えっでも設計図面がハウスメーカーから出ているから分かるのでは?とお思いになる方もおられるかもしれません。実際、図面通りにすすめてはいくものなのですが、これまたごく稀に設計図面の位置から若干ずれていたり、大幅に方向が変わっていたりするということがあります。ですから可能性的なお話をすれば足場が外れて配管の位置がしっかりと分かってからでも、外構工事の事を考えるのは遅くはないのです。
ただ、早くから考えることも否定できません。予算の事もありますし、依頼することになる業者さんも先の工事があると決まっていればうれしいですし、日程も計画的に考えられるのです。でも、もっとさかのぼるとしたら土地選びから本当は外構屋さんの意見も聞いておくと経験値の高い業者さんなら、どんな土地が外構目線ではお値打ちであったり、条件が良く考えられるのかアドバイスをしてくれるかもしれません。もし、まだ土地の購入前の方でしたら、簡単にアドバイスをするなら二点、「旗竿の土地は土地が安いが外構費用は多く掛かる」「水上(ミズカミ)と水下(ミズシモ)なら水上を選ぶべき」ということです。ひとつめの旗竿というのは入り口が車の通り道で、奥に住宅が建つ形になる土地の事です。お子様ランチの旗のような形ですね。このような形の土地は、設定の土地代も安くなっていることが多く面積も広く感じ購入を考える方がおられますが、実は旗竿の部分を通路的な使い方しかできなかったり、縦列駐車にすると使い勝手が悪くなり、結局お庭の方まで車を入れることになります。そうなると、舗装をするのか、フェンスの長さが長いのでそこまで費用をかけるのかなど、いろいろな面でコストが上がっていってしまうことが多く結果土地は安くても外構に費用が掛かってしまうということがあります。そして、水上、水下の土地についてです。やはり水は上から下へしか流れません。上からの水が目に見える部分だけでなく、地中でも流れてきています。水は重力、傾きでしか動けないので水の問題は立地ですべて決まってくると思ってください。ちなみに、土地には字(あざ)名というものがあります。水に関する地名のついている場所は、昔から水に縁があるとされていて、気を付けないと水害が多いエリアであったり、昔は川、池だったというエリアがあります。ということも踏まえつつ地域性を考えて土地選びをすることも土地選びの基準となります。
③外構屋さんに直接頼むのか、ハウスメーカーさんの紹介、下請けに頼むのか
新築では、家を建てるということがメインになっており、契約をした場合など特に営業担当さんとも話が出来、人間関係も出来ている場合があります。その場合は、その担当さんを信じてハウスメーカー、担当さんの紹介する外構業者さんに依頼をするという流れがあります。しかし、ハウスメーカーさんに頼む場合、本当に自分たちの希望や、お庭のプロ目線のデザインや提案が盛り込まれていない場合があります。逆に、全てが一括で任せられるので楽な部分もありますから、ここは皆様の考え方次第なのかもしれません。
④マージンってそもそも何?
マージンとは何かを業界目線でご説明します。マージン=手数料と考えることが分かりやすいです。ハウスメーカーが家の契約をしているので、外構を依頼してもらえる可能性は高いわけですから、外構業者へ仕事を作ってあげることが出来ます。なので、外構業者な中でも自分たちでお客様と直接仕事の契約を取らない、取れない会社さんや職人さんは下請けという立場で工事をもらって仕事をして、お金をもらうという流れがあります。ですが、ここにも色々なパターンが存在しています。
ハウスメーカーが工事部隊、工事の部署を持っている=マージン自体は無いことが多い
ハウスメーカーが管理する下請け業者に依頼している=マージンはあったりなかったり
ハウスメーカーが丸投げして下請け業者に依頼している=マージンを取っていることがある
などなど、いろいろあります。あなたが依頼している、依頼しようとしているハウスメーカーさん、工務店さんはどのような形態で外構の工事を行っているのかを確認するとなんとなく見えてくるかもしれません。
ここでポイント!お庭を作ってくれる業者さんがしっかり目に見えますか。
⑤相談が出来るお庭屋さん
外構業者、お庭屋さん、そもそもどこに依頼するのが正解なのか分からない。こんな意見もよく聞きます。弊社は来店型ショップという形をとっていて、ハウスメーカーさんの下請けを一切しなくなりました。なぜでしょうか。理由は大きく分けて二つ。一つ目は、下請け業者はとってもつらい時代があった。今はわかりません。昔、下請けをしてハウスメーカーさんからお仕事をもらっていた時代があります。その時は、住宅の基礎を作ったりしていたのでその派生で「外構工事もしてくれないか」という話から始まったのです。もちろん、ブロックを積んだり、舗装をしたりすることが仕事だったので当たり前に出来ました。なのでハウスメーカーさんの下請けをしていれば工事もどんどん貰えたりして自分たちが営業活動をしなくても仕事が途切れる心配はありませんでした。しかし、その反面ハウスメーカーさんからの工期や予算の無理難題も応えていかなければ、仕事がもらえなくなるという心配も付きまとっていたのです。これは、仕事を丁寧にしたい会社の、職人の思いとは裏腹な事柄でした。納期の追われる仕事、予算もギリギリの仕事。いい仕事をしたい気持ち。矛盾にとらわれていました。二つ目の理由は、「もっとこうしたらお客様にとって住みやすい、使いやすい、かっこいい外構になるのに」という想いです。下請けの場合は、ハウスメーカーさんの作った図面をもらって施工するということがあります。中には、デザイン設計、見積りは下請けがしてそこにハウスメーカーさんの利益を乗せてお客様に契約していただくということもあります。後者の場合はまだいいのですが、前者の場合はあくまでも家のプロが作ったお庭の外構デザインです。外構のプロ、お庭のプロが作ったデザイン設計ではない場合が多く改善点を下請けの立場で口出しすることが出来ずに作っていくことになります。どうでしょうか。ご満足いただけるお庭づくりはいったい何なのか。
⑥アフターフォローや後々の事を考えて
下請け業者さんへ依頼することは悪いわけでは全くありません。でも、ぜひ顔の見える会社さんなのか、会社の所在地、どんな施工をしてきている会社さんなのか。気になりませんか。というより、ぜひ気にして下さい。
よく、私たちのお店に来られるお客様から「建築屋さんの外構屋さんに新築時に作ってもらったのだけど連絡先が分からないし、別にそこでなくてもいいかなと思って○○の工事はできますか?」というお話をもらったりします。逆を返せば、いざ相談したいときに誰に相談したらいいのか分からない、相談先がないということにもつながりますので是非地元の外構屋さんに、しかも安定経営をしている業者さんを見つけることがポイントになります。
⑦新築外構工事の相場を知りたい
正直な話、どんどん移り変わってきているのでお伝えしにくい部分ですし、依頼先によっても違ってくるのですが、あえて相場を考えてみます。昔は建売の下請けをしていた時があり、その頃はハウスメーカーさんから一棟当たり100万以下でやってほしいと言われていたように思います。今の物価にしたら一棟当たり150万くらいでしょうか。それでも横並びに三棟、四棟とあるから利益がなんとか生み出せていたという感じになります。昨今の値上げの波はエクステリア業界、外構業界にも多大な影響が来ています。そして、お客様のニーズもよりハイスペック、おしゃれ、ローメンテナンスをご希望されることにより価格帯が高まっています。一般的に昔は家の建築費の一割程度を外構で予算しておくイメージがあり、今でもその感覚の建築屋さんは外構がその程度で収まると思っていらっしゃいます。しかし、先ほども申し上げたように、予算組はもっとしておかないと満足どころか、最低限すらも全部賄えないことがあります。平均的に今は、外構予算を考える際に「家の建築費に対して、2割から2.5割までの予算」を想定してください。この金額に驚かれる方もいるかもしれません。もし2000万円の家なら400万から500万という割合になります。でも、実際に新築の方で、例えば門周り、宅配ボックス、カーポート二台分、駐車場三台分、ウッドデッキ、境界フェンスと目隠しフェンス、雑草対策といった項目を計算していくと100万円代で収まる方はほぼいません。新車の軽自動車が100万円以下で買うことが難しくなったように、外構の予算も変わってきたからです。新築の方でもリフォームローンを組める方もいますし、住宅ローンに外構予算をきっちと確保しておけば一番金利もお値打ちになるので、とにかく予算はしっかり確保されることをお勧めしたいと思います。ちなみに、よくコンテストなどで賞を取っているような新築外構の予算は500万から1000万を超えるというようなものが多く見受けられます。地域の相場というものも存在しています。東京だといくらするが地方都市の予算はこれぐらいで収まるといった場合もありますのであくまで、目安にして下さればと思います。
⑧みんなどうやって決めているの?
私たちの会社では、工事が終わるとアンケートをもらっています。その際に多いのは、一件目に来たけど話をして、相談をしたら安心できた、提案が良かった、担当の対応が良かったからここでやると決めました。というインスピレーション、フィーリングで決めて頂いてくださることが多く感じます。もちろん、実績がホームページの施工例で分かった、お客様の声を読んで良さそうだと思ったというご意見もたくさんいただいております。自分たちの理想のお庭造り、こだわった住宅をさらに輝かせるための外構工事をどこに依頼するのかは、あなたにとって、家族にとって、将来にとって重要になってきますので是非ご自身の夢を叶えてくれる外構屋さんに出会ってみてください。